20110407

昨日、温泉に行った。震災以降、家はずっとガスが止まっているので、実にひと月ぶりくらいで風呂に入った。限界はとうに超えていた。言葉にできないほど、垢が出てきた。
昔話に、「ちから太郎」というものがある。子供のいないおじいさんとおばあさんが、自らの垢を粘土のようにこねて子供の人形を作る。するとそれが、本物の子供になるのである。
その話に対して、こどもながらに「うっそだぁ。そんなに垢が出るわけないじゃん」と思っていたが、出るのだ。昔話も馬鹿にできない。
垢をこすればいいというものでもない。風呂に入れずにいたらアトピーが治ったのだが、昨日きれいに洗ったら、花粉症と相まってかゆみが再発した。目の周りが腫れている。
垢は、汚いだけではない。身を守ってくれるものでもあるのだ。