こころ

詩の本を読んでいて、萩原朔太郎の「こころ」という詩がゲド戦記の「テルーの唄」にそっくりだということを発見した。テルーの唄は以前女声合唱で歌ったので知っていた。

調べてみると、やはりテルーの唄はこころから着想を得たそうである。それについて書いてある記事は多く、メディアでも一時期取り上げられたようだが、全く知らなかった。恥ずかしい。


こころ 萩原朔太郎


こころをばなににたとへん
こころはあぢさゐの花
ももいろに咲く日はあれど
うすむらさきの思ひ出ばかりはせんなくて。


こころはまた夕闇の園生(そのふ)のふきあげ
音なき音のあゆむひびきに
こころはひとつによりて悲しめども
かなしめどもあるかひなしや
ああこのこころをばなににたとへん。


こころは二人の旅びと
されど道づれのたえて物言ふことなければ
わがこころはいつもかくさびしきなり。



「テルーの唄」の歌詞
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