20100704

恋人はガリガリに痩せている。栄養失調である。私が毎日のように晩御飯を作りに行って、食べさせてあげたほうが良いかもしれぬ。
しかし生憎私は料理が下手だ。自分で食べるのなら納豆に梅干とネギを混ぜてご飯にかけたシロモノでも、お得意のタマネギ卵とじをご飯にのせたシロモノでも、半熟の卵焼きでも、うどんを茹でて醤油をかけたものでも、スパゲッティーを茹でて醤油をかけたものでも、キャベツを茹でてポン酢をかけたものでも、シーチキンに醤油をかけたものでも何でも良いのだ。私が一人で家にいるときに食べるものなどそんなものだ。
しかし恋人にそんな不味い(いや、自分としては美味しいと思うのだが、おそらく彼にとっては不味いであろう)ものを食べさせるのはいけないことのような気がする。彼は「レシピを見て美味しく作ってくれ」と言うのだろう。優しい正直者だから、不味かったら「美味しいよ」と言いつつ残すであろう。
そう思い、料理の本やクックパッドを見るのだけれど、どれもちょっと一人暮らしの学生の家には無さそうな調味料やちょっと高そうな食材を使ったりする。私は貧乏症だからちょっと高いと手が震えて買えないのである。残念だがナンプラーオイスターソースもクレイジーソルトも怖くて手が出ない。醤油とソースと塩でいいか。
最近まで包丁もまともに使えなかった人が自分の家の台所に立つのは彼も不安なようだが、私は大丈夫だ。火傷は多いが指を切ったことはまだない。そんな自分が台所でもぞもぞしていても邪魔でないと彼が言ってくれるのなら、晩御飯を作りに行こうかと思っているのだが、どうでしょうね。