20100706

21歳を目前に控え、白髪を発見した。母に言わせればそんなもの白髪のうちに入らぬ、色素が薄いだけ、だそうであるが、それを白髪っていうんじゃないですかね?確かに私の髪はもともと茶色っぽいし、白髪もよく見れば透明に近い薄い金髪ともいえる色なので、全然目立たない。しかしそれが一本だけではない。二本もあるのだ。
さすがにもう、年かな。などと、しみじみしてみる。私より年上の人にとっちゃ21なんてまだまだ若造であろうが、私より年下の人にとっちゃ21なんておばさんだ。


帰り道、いつもの小さな商店街を通る。夕方の商店街の明かりには郷愁と憧憬と未知とがある。わくわくどきどきする風景のひとつ。ぜひ写真に撮るか絵に描きたいのであるが、心象風景どおりのものは得られなさそうな予感がする。思うに黄昏時には何か不思議な魔力があって、人の内と外をごちゃ混ぜにしてしまうので、普通な筈の風景になつかしさやあこがれを抱いてしまうのかもしれない。
柳に似た木にスズメが2羽、とまっている。
猫が丸まって自らの股の毛づくろいをしている場に遭遇し、ひとりで気まずくなって、「すいません」と言いながら通りすがる。
家に近づく。どこかの家の庭からクチナシの匂いがする。クチナシの匂いをそのまま再現した香水があったらほしい。なぜか松任谷由美の「ハルジョオンヒメジョオン」を鼻歌で歌い、家のピンポンを鳴らす。