文体診断

文体診断があるというので、やってみた。
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私が散歩をしていると、スズメが一羽やってきた。
「こんにちは」スズメが言う。「こんにちは」と、私は答えた。スズメは何か言いたげな目で、こちらを見てくる。「お腹がすきましたか?」「いいえ」「じゃあ…」「あなた、何故私としゃべれるのですか?」スズメが言う。
そういえば、と、私はハッとした。私は人間であり、スズメとしゃべったことは一度も無いはずだ。私はそれに気がつかなかった。スズメは気がついた。一体、どういうことだろう。私はどうかしてしまったのだ。
「すみません、気になさらないでください。あなたが鳥としゃべれたところで、何の問題も無い筈ですから。とても、素晴らしい能力だと思います」スズメが私を、フォローする。
こんなこと、何の前触れもなく起きるだろうか。これはきっと、ファンタジーなのだ。私はファンタジーの主人公なのだ。私はそう思うことに、決めた。
それからというもの、私は鳥のしゃべっていることが全部聞き取れるようになった。しかし、他の動物・植物・無生物の声は聞こえなかった。私は、人間と鳥のバイリンガルとして人生を過ごした。
やがて何十年も経ち、私はボケてきた。徐々に、人間の会話が理解できなくなっていった。そして90歳の秋、とうとう鳥の声しか聞こえなくなった。


背中に、羽の生えてくるのを感じる。意識が遠のいていくのを感じる。「そうか、私は、死ぬのか」
「いいえ」庭のスズメが言う。「いいえ、あなたは鳥になるのです、おめでとう」
「そうか、鳥か」
背中に、羽の生えてくるのを感じる。

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その場で思いついただけの、いいかげんな文章であるが、せっかく書いて消すのも勿体ないので載せた。<結果>
一致指数ベスト3
1 太宰治 76.7
2 吉川英治 73.8
3 阿川弘之 73
一致指数ワースト3
1 岡倉天心 30
2 伊藤正己 41.9
3 岩波茂雄 43
文章評価
文章の読みやすさ A とても読みやすい
文章の硬さ A 適切
文章の表現力 A とても表現力豊か
文章の個性 A とても個性的
太宰治先生があなたの味方です。がんばってください。